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February 16 2016 By WEB CARTOP編集部

トヨタ/ニッサン/ホンダの戦い激化!? スーパーGT500クラスは世界トップレベルのバトルが見もの!

前回、紹介したスーパーGTレースは世界中のスーパーカーなどの市販モデルGT3やJAF規定で改造範囲が定められている日本車などがしのぎを削るGT300クラスだった。

そして今回紹介したいのは「世界一速いハコ型レース」とも言われるGT500クラスである。ニッサン、レクサス(トヨタ)、ホンダという3メーカー3車種が参戦するGT500クラスは、毎戦ドラマチックなレースが展開され、その競走のレベルは世界でも屈指と言われている。コースのあちこちでマシンとマシン、ドライバーとドライバーが各々のプライドを懸けながら激しくバトルを繰り広げているのがスーパーGTなのだ。

まずはその前に、現在の規則を少々おさらいしておきたい。
現在のGT500クラスには、ニッサンGT-RニスモGT500(2014/2015年と連覇)、レクサスRC F、ホンダNSXコンセプト-GTという3車種が参戦しており、この車両は「クラス1規定」という規則で2014年から製作されている。車両の核となるのは、メーカーを問わず全車共通のモノコックと呼ばれるカーボンケブラー製のバスタブ状のもので、それ以外にも多くの部品が共有となっている。市販車のイメージを色濃く残すため、ボディは前後フェンダーや車輪中心線から下部のみが空力的な改良を加えることが許されている。このように共通部品を多用することでコストダウンを狙い、どこかひとつのメーカーが飛び抜けた成績となることを防ぐことにも役立つというもくろみだ。

ちなみに、スーパーGTでは本来フロントエンジン・リア駆動という原則となっているが、NSXコンセプト-GTは、特別にミッドシップレイアウト+ハイブリッドのシステムを採用している。これによりホンダ陣営は、他車にはないウエイトを搭載しており、トヨタや日産車よりも重い重量となっている。

さて注目の2016年シーズンは、これまで2連覇を遂げているニッサンGT-Rに対してレクサス、ホンダとも自車の「ネガつぶし」を行い、長所を伸ばしてくるはずだ。正式な体制はぼちぼち始まったが、マシン自体のお披露目は3月のテストにならなければ明らかにならないが、各メーカーの陣営予想を見てみよう。

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ニッサンは3連覇目指し、さらに体制強化!

ニスモが2年連続のタイトルを獲得したニッサン勢の2016年シーズンは、今シーズンも4チーム/4台の参戦が濃厚だ。もちろん2連覇を果たしたニスモは松田次生/ロニー・クインタレッリのふたりの継続は堅い。最後までニスモとチャンピオン争いをした星野一義監督率いるインパルも、15年に引き続き体制を維持しそうだ。安田裕信とジョアオ-パオロ・デ・オリベイラのコンビが見せる安定感と速さは、時にワークスのニスモを上回るものがあるだけに堅い選択と言えるだろう。

注目は、モーラとKONDO RACINGの2台だ。モーラは昨年までの本山哲/柳田真孝のコンビから、昨年GT300クラスやヨーロッパのブランパン耐久シリーズでGT-Rで大活躍をみせた千代勝正と本山のコンビが濃厚だ。千代は長年ニッサンの育成ドライバーとして育ち、2016年は待望のGT500デビューになるだろう。

一方、モーラから抜けた柳田は、古巣のKONDO RACINGへ移籍、若手注目株の佐々木大樹とのコンビになりそうだ。一発の速さをもつ佐々木と高い安定感を誇る柳田のコンビは、ヨコハマタイヤのパフォーマンスによっては、素晴らしい活躍をみせるかもしれない。残念ながら長きにわたりニッサンで活躍してきたミハエル・クルムは、2016年シーズンのシートは確保できなかったようだ。

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逆襲狙うレクサス&ホンダは虎視眈々と……

昨年同様6台が参戦するレクサス勢で昨年同様の体制が継続されるのは、38号車セルモの立川祐路/石浦宏明(レクサス チーム ゼント セルモ)、39号車サードの平手晃平(レクサス チーム サード)のみとなった。トムスの37号車をドライブしていたアンドレア・カルダレッリは、チーム ルマンに移籍し大嶋和也と新たにコンビを組むことになる。チーム名も新たに「レクサス チーム ルマン ワコーズ」と発表された。

注目を集めているのは、過去三度のチャンピオンに輝き、最も知名度のあるGTドライバーと言える脇阪寿一の去就だ。残念ながら今年はドライバーから卒業して、チーム ルマンの監督としてドライバーの経験を生かした采配を振るうことになった。
レクサス陣営で唯一のヨコハマタイヤユーザーであるバンドウは、脇阪が抜けた穴を、国元雄資が移籍し、エース格に昇格した関口雄飛と組むことになる(レクサス チーム ウェッズスポーツ バンドウ)。
そしてトムスは36号車に伊藤大輔/ニック・キャシディ、37号車はジェームス・ロシター/平川亮というコンビでシーズンに挑む(レクサス チーム トムス)。トムスは二台ともスポンサーのアナウンスはされていない。

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さて、引き続き5台で参戦するホンダ陣営だが、ドライバーの移籍は少なそうだが、マシンでは大幅な変更が予想されている。というのも、レギュレーション導入から2年間使用してきたハイブリッドシステムを廃止するのではないかと噂されているからだ。

スーパーGTをはじめモータースポーツの場合、ハイブリッドシステムは燃費を伸ばすためではなく、低速コーナーの立ち上がり等でパワーを増すための道具としてハイブリッド用のモーターを使用し、爆発的な加速を得るために使われることが多い。しかしスーパーGTにおけるNSXは、低速時には規定でモーターのパワーを使用することができない一方、バッテリー等の重量分、ライバルに対してデメリットがあった。このユニットを下ろすことで重量軽減ができる。問題はライバルに対するミッドシップレイアウトのメリットをどう調整するかだが、この改良がうまくいくと、GT500クラスの戦力図も激変するかもしれない。

ドライバーは15号車がオリバー・ターベイは変わらず、小暮卓史から武藤英紀にスイッチされる。武藤が抜けた17号車に小暮が移籍し、塚越広大とコンビを組むことになる。
それ以外の8号車のオートバックス・レーシング・チーム・アグリは松浦孝亮/野尻智紀、64号車のエプソン・ナカジマ・レーシングも引き続き中嶋大祐/ベルトラン・バゲット、100号車のチームクニミツも山本尚貴/伊沢拓也と変わらぬ顔ぶれとなった。

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勝敗のカギを握るのは、世界一激しいタイヤ戦争

スーパーGTではドライバー、マシンと同様に重要なファクターがある。GT500クラスにはミシュラン、ブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップという4メーカーが参戦している。これほどのタイヤメーカーが、同一カテゴリーで激しい闘いを繰り広げるレースは世界中を見ても稀だ。
これまで、ニッサン陣営が二連覇を達成したタイヤメーカーは、ミシュランだ。これに対してブリヂストンは必ずや巻き返しを図ってくるだろうし、ヨコハマやダンロップも近年開発スピードを上げ、速さを身につけつつある。ある意味では、自動車メーカーの開発競争以上に勝利に重要なファクターとなるのがタイヤ開発だ。

すでに2015年12月からマレーシアのセパンサーキットで恒例のタイヤテストが展開されており、今年もタイヤ開発競争の激戦化は明白。今シーズンもメーカーの威信を懸けた戦いはすでに動き出しており、各陣営の動きは大いに楽しみである。

 

スーパーGT公式ホームページ

WEB CARTOP編集部

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