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April 26 2016 By 小林 香織

ヨガとコーチングの融合ー魂の声に従い、自分らしい生き方を追い求める加地由樹子(後編)

「コーチがクライアント本来の輝く姿を100%信じて関わることで、クライアントも本来の自分を思い出すことができる。パンドラの箱を開け、安全圏を出て、本当に望む生き方を選ぶことができるんです。」コーチングが持つパワーについて、彼女はそう語る。自分を丸ごと信じてくれる人がいるありがたさと同時に、1人で考えるのと話を聞いてもらうのはまったくの別物だと感じたそうだ。

埋もれていた自分を知ると、次から次へと扉が開く

ヨガを始めた当初、「もっともっと自分を知りたい」、そう思った加地は、ヨガの深い哲学を学んだ。しかし、漠然としていて、具体的に自分の生活に落とし込めないもどかしさを抱えていた。そんなときコーチングに出会い、大きな手応えを感じたという。

「ヨガとコーチングを並行していくなかで、いかに周囲の人や世の中の価値観に影響されていたかに気づきました。知らぬ間に心に入り込んでいた、余計な不純物を一つひとつ取り除き、本来あるべき姿をコーチと一緒に深掘していくと、それが見えてきます。そして魂の声に触れると、いつも勝手に涙があふれてくるんです」

人は誰しも、蓋をして覆い隠している気持ちが、ひとつやふたつあるものだ。それはネガティブな感情である場合も少なくない。そんな感情を見ないように隠して、周囲に好かれる自分、会社が求める自分でいようと努力するのは、もはや当たり前の概念であるとも言える。

「まっさらの自分を見つめたら、自分に嘘をつけなくなりました。知らなかった自分にはもう戻れないし、次から次へと新たな扉が開いていく感じ。どんどんパワフルになりますよ」

枠にはまったヨガスタジオを離れ、一からの再スタート

コーチングに出会ってから2年ほど経過した2014年末、加地は、これまで勤めていたヨガスタジオを去ることを決めた。一般的なヨガスタジオでは、ある程度決まった制約のなかでプログラムを実践するのだが、その制約がジャマをして本当にやりたいことができていない事実に気づいたからだ。ヨガインストラクター養成スクールの講師や大学での講座アシスタントなどの活動からも離れた。

「枠を全部取っ払って、私にしかできないことをしたいと思いました。とはいえ、ヨガのメインストリートから外れるのは、やっぱり怖かった。でも魂の声が言ったんです。『今やらなくていつやるの? 今でしょ』って(笑)」

何のしがらみもなくなった加地は、オリジナルのヨガイベントを精力的に開催。スタジオで教えていたときのように、一度に大人数が集まるわけではないが、少人数でも自分が心底感じた気持ちよさを味わってほしかった。そして、自由になったとたん、枠にとらわれていたときには考えもしなかったアイデアが、次から次へと湧いてくるように。自分の可能性を再確認する。

SUPヨガ(スタンドアップパドルヨガ)

SUPヨガ(スタンドアップパドルヨガ)

ヨガ×対話、カップルヨガなど斬新な取り組みも

加地のオリジナルプログラムには、「ヨガ×対話」や「カップルヨガ」など、一般的なヨガスタジオで行うプログラムにはない斬新な取り組みが含まれている。

ヨガと共にコーチング的な対話を通して、自分の魅力や蓋をしてしまった本当の願いを見ていく「ヨガ×対話」は、ヨガの枠を超えて魂を成長させることが目的。また、夫婦やカップルが2人1組となって取り組むカップルヨガは、プログラム中にお互いの体に触れたり、2人でひとつのポーズをとったりする場面がある。相手の呼吸や温もりを感じ、それぞれの性質の違いを理解したうえで、まるでひとつの生き物のようになれるという。

「ヨガで感性を研ぎすませたあとにコーチングで自分を見つめると、より深い気づきを得ることができます。カップルヨガは、日常的なコミュニケーションとは違った感覚で、お互いの命の尊さを感じられると思います。ヨガを行ったあとは気持ちが通じやすいので、お2人に『お互いに感謝していること』や『相手の好きなところ』、『要望』などを伝え合ってもらうこともありますね」

また、定期的に海辺でのビーチヨガや森林に囲まれながらのパークヨガも行う。大地の呼吸を感じながら自然と一体になる感覚が最高に心地よく、参加者にも好評だ。今年のGWにも開催が予定されている。

パークヨガにてブリクシャアーサナ(木のポーズ)

パークヨガにてブリクシャアーサナ(木のポーズ)

短所も含めて丸ごと自分を愛せるようになった

これまでの実践により、価値観や行動に変化が表れ、どんどん理想に近づいているのは明らかだった。とはいえ、悩みがなくなるわけではない。変わらない短所もある。それでも、加地は「今の自分が好きだ」と語る。

「以前は欠点が克服できない自分のことが嫌いでした。でも今はその欠点も含めて、『これが私なんだ』って素直に受け止め、行動を変化させることができる。どんどん自分が好きになっているんです。感動のあまり『私、がんばってる!』と自分で自分を褒めてしまったぐらい。そして、同じくらい『もっと変われる』とも思えるんです」

人間には、一人ひとり異なる性質や価値観がある。それを自分自身で認めることができず、自分を好きになれない人生は苦しい。生きるのがつまらないとき、寂しさや虚しさを感じるとき、疲れてしまったとき、怒りを感じるとき、時には幸せなときでさえ、魂の声に耳を傾けてあげてほしい。自分を知ることが自分を好きになる第一歩だ。

前編はこちら»ヨガとコーチングの融合ー魂の声に従い、自分らしい生き方を追い求める加地由樹子(前編)

(取材・文:高良 空桜)

BLOG:「海とヨガとコーチング」

Facebook:加地由樹子

小林 香織

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1981年、埼玉県生まれ。2014年ライターデビュー。本名とペンネーム「恋する旅ライターかおり」を使い分けながら、WEBメディアを中心に、【働き方、ライフスタイル、旅、恋愛、スポーツ】など幅広く執筆。東京を拠点に、ときどき国内外を旅しながら旅と仕事を両立している。ライターとして叶えたい夢は、人生の選択肢を提供することで、誇れる人生を選びとれる人を増やすこと。地球上にあふれるトキメキをありのまま届けること。

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