練習日が少ない!
原選手自身、サバットを始めた時、こんなにもサバットを続けることになると想像していたのだろうか?
「いや~、格闘技なんかは縁遠い存在だと思っていましたからね。休日の朝から練習するなんてバカじゃないの!?って思っていましたもん(笑)。ここまで身も心もサバットに捧げることになるとは…、って感じです。それに、まさか自分が世界王者になるなんて、全く想像できていませんでした。一番ビックリしているのは、自分自身です」
しかし、これまでの十数年、二人三脚で歩んできた師匠の窪田隆一さん(ジャパン・サバット・クラブ代表)は、原選手のことをこう評する。
「とにかく“ストイック”なんですよね。“継続する力”と言い換えてもいいでしょう。社会人として仕事をしながらサバットを続けていくには、さまざまに困難な壁が待ち受けているんですよ。それを“できない理由”にしてサボったり、辞めてしまうのが、世の中の多くの普通の人です。だけど、彼女はどんなことがあっても、“当たり前”のことを“当たり前”にやってのける。本人は頑張ってやっているつもりはないのかもしれませんが、それは普通の人にはなかなかできませんよ」
なるほど、当たり前のことを当たり前のように“継続する力”、それこそが原選手の最大の才能なのかもしれない。きっとサバットに対して愚痴をこぼすことなんて無いのだろう。
「いや、ありますよ。彼女が唯一愚痴るのが、『練習日が少ない!』って」と窪田さん。
さすが!

師匠である窪田隆一さんとコンビネーションの練習をする原選手
ここまで“継続する力”がすごいとなると、聞いてみたくなるのが最近はやりの「ルーティン」について。
「毎朝20~30分ぐらい、ヨガをやっていますよ。朝6時過ぎに起きて、まずはヨガの呼吸法から始めます。続けてヨガのポーズをやって、最後に逆立ちで締める。ヨガの呼吸法は5分やるだけでも2km走るのと同じ効果があるって聞いてから、サバットのためにスタミナをつけようと毎日やっています。天候に左右されませんしね。規則正しく生活したいので、夜は12時までに寝ますし、食事を抜くことも絶対にありません」
ちょうど食事の話が出たので料理について聞いたところ、「こう見えても、自炊はちゃんとしておりますよ」と不敵に笑う彼女。女子力アピール!? ちなみに得意料理は何?
「材料がゴロゴロしているのが好きなんですよね。牛かたまり肉や骨付きもも肉に、セロリ、玉ネギ、ニンジンなんかを鍋にどーんって入れて、煮込んじゃったり。作り置きして、1週間ずっと同じものを食べています。骨をしゃぶるのが好きで、ほっこりした料理はあまり得意じゃないです。男料理です(笑)」
豪快である。
サバットに人生を捧げる覚悟
原選手の今後の目標は?
「コンバ(フルコンタクト形式)に関しては、年齢制限のために、2017年が最後の世界大会になってしまいます。ですので、この大会でまた優勝したいですね」
サバットのことになると、本当に楽しそうに目を輝かせながら話をしてくれた彼女。その姿はさながら、サバットに恋した女子である。
「ここまでやったら、もうやり続けるしかないかなと。コンバ(フルコンタクト)は2017年大会で引退ですが、アソー(ライトコンタクト)には年齢制限がありませんし、教えていく側としての責任も感じています。せっかく10年以上も続けてきたのに、辞めちゃうのはもったいない。サバットに人生を捧げる覚悟は決めましたから!」
2017年の世界大会での優勝、そして少しでも多くの人にサバットの魅力を伝えていきたいと、力強く宣言した原選手。
今年の世界大会(アソー)は、9月7日から10日までクロアチアのバラジュダン市で行われる。その大会に向けての強化練習は、8月末までほぼ毎日続くという。世界大会での原万里子選手の活躍に期待したい!
【お知らせ】サバット体験したい方はぜひこちらへお問い合わせください。
◆問い合わせ窓口
liu@savatejapan.com (代表)窪田隆一
◆練習日時/場所
毎週日曜:原則としてAM10~12時(午後に変更になることもあります)/@世田谷区近辺の公共施設
毎週木曜:PM9~10時/@世田谷区二子玉川 Studio Releve