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February 01 2017 By ゆるすぽ編集部

事務いすで商店街を駆け抜けろ!! ちまたで話題のスポーツ「いす-1グランプリ」開催!!

事務いすで商店街を駆け抜けろ!! ちまたで話題のスポーツ「いす-1グランプリ」開催!!

高速のスピードで疾走するマシンが繰り広げる激烈なデッドヒート。

肉体の限界へと挑戦する過酷な耐久レース。

磨き込まれたテクニックと練り込まれた戦略。

共に戦う仲間との友情。勝負の鍵を握るチームワーク。

沸き立つギャラリー。鳴り響く声援――。

今、ちまたで話題のスポーツをご存じだろうか?

その名も…、

いす-1グランプリ!!!!

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社会人ならば毎日でも座っているであろう相棒ともいえる存在、事務いす。そう、足下にキャスターが4つ5つほど付いている、あの事務いすだ。コピー機の前まで行くのに、横着して立ちあがらずに乗ったままコロコロコロっと行ったり、仕事のふりをして気になるあの子に話し掛けるために、かっこよく背面気味に構えて走らせたり。きっと誰もが経験したことがあるだろう。

その事務いすを会社の外に持ち出し、道路を爽快に豪快に走り抜けてみせる。それが、いす-1グランプリだ!!

お遊びだと思ってナメてかかったら痛い目に遭う!!

レースは2時間。1周180~200mのコースを、事務いすに座って何周走れるかを競う。1チーム3人で、ピット内ならば交代は何回でも可能。基本的には、いすから降りて押し歩くことは禁止だ。

百聞は一見にしかず。まずはこちらの動画を見てほしい!

想像よりも速くて、想像よりも迫力満点!

事務いすを持ってきさえすれば、老若男女を問わずに誰でも気軽に参加できるのが特徴だ。ただし、お遊びだと思ってナメてかかったら痛い目に遭うのが、このいす-1グランプリ。一見ゆるそうに見えながら、実は肉体的にも精神的にもタフさが求められるのだ!!

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それもそのはず、速いチームであれば、1周がだいたい1分。1周交代だと1分走って2分休み、それが2時間で約120周。まさに究極のインターバルトレーニングだといえるだろう。現在、日本事務いすレース協会の理事を務める黒田真吾氏も、「初めて参加した時は、完全にナメてましたね(笑)。普段から運動らしい運動をしていなかったこともあって、途中から本当に足が動かなくなってしまいましたね」と話す。

だが、この過酷な耐久レースにはついつい人を夢中にさせてしまうような中毒性のある魅力があり、年々参加チームは増加。2016年には、日本全国15カ所に加えて台湾、中国でも開催されるなど、ますます盛り上がりを見せているのだ。

商店街をもう一度盛り上げるために

始まりは2010年、京都府京田辺市にあるキララ商店街で、いす-1グランプリはその産声を上げた。きっかけは、商店街の衰退。シャッターの下りた店舗が目立ち始め、商店街の方たちが皆、危機感を持ち始めていたことだ。大型ショッピングモールの登場などの社会状況の変化の中で、商店街に買い物に行く人はどんどん減っている。どうすればもう一度、商店街に人が戻ってくるのか。キララ商店街の方たちは、活性化の起爆剤を考えていた。

「楽しくて、ワクワクして、笑顔にあふれて、自然と人が集まってくるようなことは、何かないのか…」

さまざまなアイデアが、浮かんでは消えていった。例えば、「大人の三輪車レース」もその一つ。確かに、大の大人が三輪車をこぐ姿は面白い! きっと盛り上がるに違いない! ただ…、普通に生活している中で、大人が三輪車を買う機会はなかなかあるものではない。

そうではなく、普段の生活の中で誰もが接していて、持ってこようと思えばすぐに持ってくることができる。仮に持っていなくても、中古品を安く手に入れることができる。そんな物はないだろうかと考えていた時に、ふと思い付いたのが事務いすだった。事務いすならば、どこの会社にもある。誰もがよく使う。乗って遊んで怒られたことだってあるはず!

「これだっ!!」

評判はすぐに全国へと広がった。参加の申し込みはもちろん、うちの商店街でも開催したいという問い合わせが相次いだ。

参加者には、会社の仲間でチームを組んでいる人たちが多いそうだ。他にも、子どもの幼稚園の父母会や、学校のPTAなどなど。京田辺大会の場合は、すぐ近くに同志社大学のキャンパスがある関係で、寮に入っている学生で出場するのが伝統にもなっているとか(笑)。

また、応援も熱く盛り上がっている。特に岡山大会(倉敷市水島)は、工業地帯での開催ということもあって、工場で働いている人たちによる企業対抗戦のノリになっているという。なんと5000~6000人も集まるのだ! 黒田氏はこのように話す。

「お父さんが出場するということで、子どももやって来る。それが大事なんです。子どもはやっぱり大型ショッピングモールに行きたがるもの。でも、商店街に行けば、こんなに面白いことをやっているんだと感じてもらえるんですよね。『いつもは家でダラダラしてるお父さんも、頑張ったらこんなにすごいんだ!!』っていうのも見られますよね(笑)」

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ここまで大きなイベントになってくれば、商店街ではなくて、大きな競技場を借りて開催することもできるはず。だが、いす-1グランプリはあくまでも商店街での開催にこだわっている。

「商店街には年配の方が多くて、もう自分たちで何かを変えることなんてできないと思っている人もいます。でも、そうじゃないんだと。こうしてイベントを開催することで、商店街には普段来ないような人たちがたくさん集まって来るわけです。中には遠方からわざわざ参加する人だっています。大げさかもしれませんが、世代継承みたいなものが、このいす-1グランプリでできたらいいなと思っています」

台湾で報道された日本チームの美談!?

そして昨年4月、7年目を迎えたいす-1グランプリはついに海を渡り、台湾の台南市で開催された。

黒田氏は、当初、「本当に台湾で開催できるのかなって心配だった」そうだ。ところがふたを開けてみると、台南市が全面的にバックアップしてくれて、市長まであいさつに訪れたという。約100チームが出場し、ギャラリーはなんと1万人以上! 想像をはるかに超える大盛況となった。台湾大会には、日本から黒田さんのチームも出場したという。

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台湾大会にて

「日本チームはこれまでにも何度も出場経験がありますからね。ぶっちぎりで優勝しましたよ(笑)。『何だ、アイツらは!?』『すごく速いじゃないか!!』『日本から来たらしいぞ!!』みたいな感じの騒ぎになって、そのうちウェーブまで起こってしまって。台湾の人たちは親日だとは聞いてましたが、あんなにだとは…。ちょっとしたヒーローになりました(笑)」

優勝したことで賞品を手に入れたものの、節約のためにLCCで渡航していたこともあり、持って帰ろうとすると運賃の3倍も4倍もかかってしまうことになる…。

「どうしようかなって思った時に、ふと思い出したことがありまして。ドラゴンボールのコスプレをした現地の若者がレースに出場していて、トップ争いを繰り広げていたんですよ。ただ、チームの1人が熱中症になってしまって…。残念ながらトップ争いからは脱落し、入賞もできなかった。どうせ賞品を持って帰れないのであれば…、彼らに賞品を譲ることにしたんです」

すると、何とその話が、翌日の新聞の記事になっていたそうだ。

「もう、まさに“美談”といった感じで取り上げられていて面白かったです。『日本チームの振る舞いに涙が止まらない』みたいな。大げさだなぁと(笑)。ただそうやって、台湾の人たちにも楽しんでもらえたことは、本当にうれしかったですね」

事務いすを通じて、世代継承、地域活性化、そして国際交流までもが実現するのが、このいす-1グランプリ! たとえ言葉が通じなくても、同じルールの下で競い合い、汗を流し、最後には笑顔に包まれる。これこそがまさに、“スポーツのチカラ”といえるだろう。

最後に黒田氏は、今後の夢を語ってくれた。

「まずは、日本全国47都道府県の商店街で開催したいですね。そして、世界中に日本発のイベント『ISU-1』が広がってほしいと思っています。最終的にはF-1の聖地であるモナコで、いす-1モナコグランプリをやりたいですね」

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次回いす-1グランプリは、3月25日(土)に京田辺で開催される。次回はなんと全国各地の優勝チームを招待して行われる、まさに真のチャンピオン決定戦となるのだ。もちろん一般募集もしているので、気になる方は要チェックだ!! いざ、いす-1グランプリの聖地へ。熱いヤツ、集まれ!!

<SEASON2016-17 最終戦:京田辺GP>

開催概要

・開催日時:2017年3月25日(土) 午前9時~17時30分

・開催場所:キララ商店街内特設コース(京都府京田辺市)

・応募方法:エントリーフォーム ※応募受付は~2/15まで

ゆるすぽ編集部

ゆるすぽ編集部

“みんなでつくるスポーツニュース”をコンセプトにwebサイトを展開。(http://www.yurusupo.com/)ファン目線を大事にし、スポーツニュースで報道される以外のさまざまなスポーツネタをゆる~く紹介しています。「ボーダレス」にも記事を展開。

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