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October 13 2015 By ゲストライター

サーフィンにボルダリング…意外と知らないレジャー・スポーツの競技世界と日本人アスリート

サーフィンにボルダリング…意外と知らないレジャー・スポーツの競技世界と日本人アスリート

ここ数年で気軽に体験できるジムが増え、エクササイズとして裾野が広がっているボルダリング。多くの芸能人が趣味と公言し、彼らがボルダリングをする姿がメディアで取り上げられることも増えた。

アウトドアのレジャーとして定番であるサーフィンも、昔から愛好者が多く根強い人気がある。これらのスポーツはレジャーとしてのイメージが強いが、実は大きな世界大会が行われ、アスリートたちが日々しのぎを削っている。そして世界の最前線で戦うアスリートたちの中で、非凡な結果を残している日本人がいるのだ。

 

世界トップレベルに肉薄する若手プロサーファー大原洋人

若手プロサーファー大原洋人

写真提供:大原洋人選手

世界で3500万人、日本では200万人。一般社団法人日本サーフィン連盟(以下、NSA)によると、これだけの人数のサーフィン愛好家たちが存在するという。

そしてこの3500万人の頂点に立つトッププロたちが集う大会が、ワールド・チャンピオンシップツアー(WCT)だ。そして、この大会に出られるのは、世界でたったの51人となっている(34人の男性と17人の女性)。

WCTに出るためには、規定の大会で勝利し、ポイントを獲得しなければならない。これまで日本人がWCTに出場したことはなく、WCT出場は日本サーフィン界の悲願といえる。

そして、今年2015年、ついにWCT出場権獲得へ大きく近づいた選手がいる。弱冠18歳のプロサーファー、大原洋人選手だ。

弱冠18歳のプロサーファー、大原洋人選手

写真提供:大原洋人選手

今年の8月2日、WCT出場に必要なポイントがかかった大会の中で、最も権威のある大会「全米オープン」において、大原選手が優勝したのだ。日本人としては初の同オープン優勝。世界ランキング第13位へと飛躍し(10月5日現在は25位)、WCT出場に大きく近づく一歩となった。

大原選手が優勝した全米オープンの最終日の様子(大原選手の波乗りは1:50〜)。盛り上がっているのが伝わってくる。

WCTは1試合の優勝賞金が約300万〜1000万円という大規模な大会で、トッププロともなればスポンサーがつき、億を超える収入も実現する世界だ。日本人が出場したことはまだ無いが、大原選手の他にも、世界のジュニア大会においてコンスタントに表彰台に上がる選手が増えてきている。

 

世界チャンピオン常連! 日本人トップクライマー野口啓代

日本人トップクライマー野口啓代

2015年中国海陽大会で競技に臨む、野口啓代選手<提供:(公社)日本山岳協会>

「なんだ、壁を登るだけでしょ?」と一見簡単に感じられるが、いざやってみると体中が悲鳴を上げる……そんなエクササイズとして、近場でも気軽に体験できる場が増えつつあるボルダリング。実はスポーツクライミングという競技の中の1種目であり、「ボルダリング」「リード」「スピード」という3種目が行われている。それぞれどのような競技なのか。

「ボルダリング」とは、約5メートルの人工壁を、ロープなしで、どれだけ難しいルートで登れるかを競うもの。「リード」では、腰にロープをつけて、15メートルの壁を登って到達点の高さを競う。そして、「スピード」とは、高さ15メートルで95度の角度に設置された壁をロープありで登り、タイムを競う種目となっている。

中でもボルダリング部門では、日本人が表彰台常連ともいえる活躍を見せている。その筆頭が野口啓代(のぐち・あきよ)選手だ。

スポーツクライミング競技において、最高峰の大会は毎年行われるクライミング・ワールドカップだ。「ボルダリング」「リード」「スピード」の3種目に加えて、これらの全ての総合種目「オーバーオール」の計4種目が行われている。世界各地で複数回の大会が開催され(2015年のボルダリング部門は5大会)、それらの大会を総合して、年間を通じてのチャンピオンが決定される。

そして野口選手はこの大会のボルダリング部門で過去4回、オーバーオール部門で3回、年間チャンピオンの座に就いている。初優勝は2008年で、当時19歳という若さで日本人女子としては初めての優勝を果たした。

2005年から開催されている、日本一を決めるボルダリング・ジャパンカップでは、開催年から2014年まで9連覇を達成。まさに日本クライミング界のトップランナーといえるだろう。

 

↑国内チャンピオンを決める大会、ボルダリング・ジャパンカップでの野口選手のクライミングの様子。

 

こちらは、今年2015年のクライミング・ワールドカップに出場した日本代表選手たちを紹介する動画。

全身の筋肉を躍動させ、ロープも使わずに壁を登っていく姿は、思わず息を飲むほどの迫力だ。

左から野中生萌選手、野口啓代選手

2015年クライミング・ワールドカップ重慶大会にて入賞した、野中生萌選手(左)と野口啓代選手(右)<提供:(公社)日本山岳協会>

今年2015年の6月に行われたクライミング・ワールドカップ重慶大会にて2位に入賞した、18歳の野中生萌(のなか・みほう)選手も若手の要注目選手である。ほかにも世界のユース大会で入賞する若手選手も続々と出てきている。

レジャー・スポーツのイメージが強いサーフィンやボルダリングだが、実はアスリートたちが日々しのぎを削る競技世界が存在する。そしてその世界トップレベルで活躍する日本人アスリートたちも少なくないのだ。

実際にボルダリングやサーフィンをやっている方は、トップアスリートたちの活躍見てモチベーションを上げたり、お手本にして上達を図ったりすることで、もっとスポーツを楽しめるかもしれない。これまでに経験のない人も、スポーツの秋ということで、気軽に挑戦してみてはいかがだろうか。

<文:森 祐介>

 

ゲストライター

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The BORDERLESS(ザ・ボーダレス)編集部からの依頼で執筆いただいたゲストライターの方です。

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