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April 29 2017 By 伊澤佑美(いざわゆみ)

世界を広げる、新たなる出会い 〜ワールドマスターズゲームズ2017〜

今月21日にニュージーランド・オークランドで開幕したワールドマスターズゲームズ(WMG)2017も、まもなく閉会式を迎える。オークランド大会では、28競技45種目が行われ、約2万8000人もの競技者が参加した。これほどの競技数・参加人数を誇る、一般市民向けの国際スポーツ大会は唯一無二。まさに世界最大級のアマスポーツの祭典と言える。

全力で砂浜を駆け抜けろ! 「ビーチフラッグス」

だからこそ、日本ではあまり目にすることのない競技に遭遇することがある。例えば、海岸沿いの浜辺で行われていたのは「ビーチフラッグス」だ。ライフセーバーが行う、走力や反射神経を鍛えるためのスポーツで、オークランド大会では「サーフライフセービング」の中の1種目となっている。

ワールドマスターズゲームズ2017 ビーチフラッグス

スイムキャップとスーツに身を包んだ健脚自慢の選手たちが、砂浜を舞台に競い合う。

「ビーチフラッグス」のルールは、「椅子取りゲーム」に似ている。フラッグ(主に短いホース)を砂に刺し、選手はフラッグから約20メートル離れ、顔をフラッグと反対側に向けうつぶせに寝る。スタートの合図と共にフラッグに向けてダッシュし、フラッグをつかみ取る。

ワールドマスターズゲームズ2017 ビーチフラッグス

スタート合図を待つ選手。

フラッグの数が、選手の数より1つ少なくなっているため、フラッグをつかめなかった選手がレースから除外され、またフラッグを一つ減らしてゲームを続行。一人になるまで続け、最後に残った選手が勝者となる。

ワールドマスターズゲームズ2017 ビーチフラッグス

試合前は和気あいあいとした雰囲気だったが…。

ワールドマスターズゲームズ2017 ビーチフラッグス

ゲームが始まると一変し、あちこちで砂が舞うほどの迫力だ。

WMGでのビーチフラッグスは、まだ朝靄がかかるビーチに参加者があふれ、和気あいあいとした雰囲気の中、行われた。しかし、勝負が始まると一転、みな真剣な表情で構え、合図と共に砂浜をダッシュ。ある人はスライディングし、ある人は滑り込むようにしてフラッグを奪い取る。そのシーンは、予想以上に迫力があった。

水上の格闘技!「カヌーポロ」

また、オークランドの街中の喧騒を少し離れたのどかな場所にある川岸では、「カヌーポロ」が行われていた。同じカヌーでも、リオデジャネイロオリンピックで羽根田卓也(日本)がアジア初のメダルを獲得した「スラローム」は、日本でも認知度が高まっている。それでも、カヌーという競技自体、まだまだ日本では「ポピュラー」とは言い難い。「カヌーポロ」は、その名前さえも知らない人が少なくないだろう。

ワールドマスターズゲームズ2017 カヌーポロ

カヌーポロは、「水上の格闘技」の名に相応しい迫力だ。

「カヌーポロ」とは、一人用のカヌーに乗って5対5で行う、水上のバスケットボールまたはハンドボールとも呼ばれるスポーツだ。パドルを自在に操り、激しい水しぶきをあげて相手のカヌーに激突しながら、ボールを奪い合う姿にまず圧倒される。ボールは、バレーボールよりもやや大きく、1.5倍もの重量があるにもかかわらず、選手たちはそのボールを片手でつかみ、素早い判断でパスやシュートを繰り返す。

ワールドマスターズゲームズ2017 カヌーポロ

シュートがゴールに入ると1点。ゴール下でパドルを高く上げたプレーヤーが、キーパーとなる。

ワールドマスターズゲームズ2017 カヌーポロ

通常7分または10分ハーフで行われる。

パドルもカヌーを進めるためだけに使われるわけではない。味方からのパスを受けたり、相手がシュートしたボールをカットしたり……。水上・水中で、縦横無尽に操られ、あまりに巧みな動きをするので、まるでパドルそのものに意思があるかのように感じられる。

ワールドマスターズゲームズ2017 カヌーポロ

ボールを持っている選手を押しのけたり、接触によりカヌーが逆さになることもしばしば。激しいプレーが観客を魅了する。

こうした、これまでに知ることのなかった新たな競技と出会うことができるのも、WMGの魅力の一つだ。2021年に開催される関西大会では、「グラウンド・ゴルフ」や「綱引」など、日本ならではの競技も予定されている。これらの競技を関西大会で初めて目にする人も少なくないだろう。

WMGには、「人」のみならず、たくさんの「競技」との出会いがある。なかには、新たに「やってみたい」と思う競技もあるだろう。そこには、自分の「世界」を広げる、大きなチャンスが広がっている。

参考:「ワールドマスターズゲームズ(WMG)」とは

国際マスターズゲームズ協会(IMGA)が主宰する、生涯スポーツにおける世界最高峰の国際総合競技大会。オリンピック・パラリンピック同様、4年に一回開催されており、原則30歳以上のスポーツ愛好者であれば、誰もが参加できる。第一回大会はロサンゼルスオリンピックの翌年、1985年にカナダのトロントで行われた。

第9回大会となる2017年は、ニュージーランド・オークランドで開催中(4月21日から30日まで)。オークランド大会では、28競技45種目が行われる予定で、およそ100カ国から約2万6千人が参加する。

2021年の第10回大会は、アジア初となる関西で開かれる。

(文/伊澤佑美、写真/James Yang)

※当記事は、「ワールドマスターズゲームズ2021 関西」との提携コンテンツです。

伊澤佑美(いざわゆみ)

伊澤佑美(いざわゆみ)

PRプランナーであると共に、東京を拠点にライター・編集者として活動中。スポーツ取材から食レポ、旬ネタまで、幅広い分野の情報を発信している。フルマラソン4年目にして、サブ4を達成したファンランナー。 ※東洋経済オンラインでもコラム執筆中

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