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November 05 2015 By 松矢 英恵

楽しく踊っているだけで自然とセクシーで女性らしい体に。 世界一自由な踊り、ベリーダンスの魅力。

セクシーな衣装に身を包み、腰、肩、そしてお腹をくねらせ、時に震わせるようにして踊る「ベリーダンス」。

現在、ベリーダンスはアメリカはもちろん、ヨーロッパやアジアでも人気で、世界的なブームとなっており、本場のエジプト、トルコでは、国を代表するエンターテイメントとしての地位を確立している。日本でもここ10年でブームとなったが、ダンスの芸術面での人気はもちろんのこと、「ウエストがくびれる」「女性らしいボディラインになれる」という女性にうれしい効果も人気の秘密で、フィットネスの一環として手軽に取り入れる人も増えている。

一方、「妖しくセクシーな踊り」という日本ではややとっつきにくいイメージが先行し、その本質や歴史の深さについて知る機会は少ない。15年以上前からベリーダンスを始め、数多くのショーや国際コンペティションも経験し、「日本で最もベリーダンスに精通するダンサーの1人」である、ロータスダンスラボラトリー代表の中沢菜芳さんにその魅力を聞いた。

豊穣を願い神様に捧げた世界最古の踊りがルーツ

一説によれば、世界最古の踊りと言われるアラビアンダンスがルーツとされている。紀元前から始まったともいわれるが、正確にはわかっておらず、発祥もインドやエジプトなど諸説ある。しかし、豊穣神崇拝に関係した祭儀的な踊りが起源ではないかという説が有力だ。その後、宮廷のエンターテインメントとして発展したが、7世紀にイスラム教が生まれると、歌や踊りは魂を惑わすとされ、ダンサーは迫害され国を追い出されてしまう。流浪の民となったダンサーたちは、欧州や北アフリカをさすらい、現地の文化と混ざり合い、各地で独自のベリーダンスを発展させることとなる。

現代ブームの火付け役はアメリカのフェミニスト

このように長年ロマの間で踊り継がれたベリーダンスが世の中に広く知られるきっかけとなったのは、1983年に米国シカゴで開催されたワールドフェアで、エジプトのダンスとして取り上げられたことだ。アメリカのフェミニストたちは、「女性が自らの『女性性』を愛し、謳歌し、表現する」、すなわち、何ものにも依存しない「女性の美しさ」「女性の神秘性」を最も表現できる踊りとして絶賛、これをきっかけにアメリカ各地にベリーダンスが広がり、その波が日本にもやってきた。日本のブームをリードしてきたのが、中沢さんだ。

ロータスダンスラボラトリー代表 中沢菜芳さん

ロータスダンスラボラトリー代表 中沢菜芳さん

モロッコで出会ったベリーダンス

–––––––––ベリーダンスを始めたきっかけは、何でしたか?

中沢菜芳さん(以下中沢):幼い頃からクラシックバレエに打ち込み、17歳から講師も務めてきました。その後もいろいろな踊りを探求してきました。社会人としてはアパレルデザイナーをしていたのですが、激務から仕事を辞めてしまいまして、ちょうどそのタイミングで知人がモロッコに移住したので、その人を追って私も移住したのですが、その地で出会ったのがきっかけでした。

モロッコには2年住んでいたのですが、ベリーダンスは日本のものとは異なり、何名かでグループとなり踊るもので、衣装の露出も控えめ、名前も「賢い人の踊り」と呼ばれ、未亡人が踊るものでした。でも今まで見たことのない踊りで、ワクワクしたのを覚えています。帰国後、先生を紹介していただき、本格的に学ぶことにしました。その頃、まだベリーダンサーは日本で数えるほどしかおらず、「今から頑張れば私も先生になれるかもしれない!」と思って一生懸命取り組み、その後ロータスダンスラボラトリーを設立し、今に至ります。

ロータスダンスラボラトリー代表 中沢菜芳さん

基本的に何でもOK!自由さが最大の魅力、「自分の体を楽器にして」

–––––––––ベリーダンスの魅力は一体何ですか?

中沢:何といっても「自由」なところです。多くのダンスは、決まりや規則があります。例えばフラダンスは動きに意味があって、振り付けもその意味により構成されます。ベリーダンスに関しては、そういった決まりは一切なく、自分が曲を聞いて感じるがまま、自由な振り付けで踊ってよいのです。

また、打楽器や弦楽器の生演奏に合わせて踊るのも醍醐味。理想は、まるで自分の体が楽器であるかのように踊ること。音楽に身を任せて自由に踊ることができれば、これほど楽しいものはありません。自由度の高いベリーダンスは、大人も子どもも関係なく、誰でも楽しめるものなんですよ。

–––––––––でもやはり、激しい踊りや露出度の高い衣装に抵抗があるという方も多いと思うのですが…

中沢:衣装もいろいろあって、ワンピースのようなお腹を露出しないものもありますし、ゆっくりとした踊りもあります。私の母は60歳を過ぎてベリーダンスを始めたのですが、楽しく踊っていますよ(笑)。無理のない範囲で、まずは楽しんで踊っていただければOKと思っています。

こんなふうに海をバックに浜辺で踊ってしまってもOKなほど自由。

こんなふうに海をバックに浜辺で踊ってしまってもOKなほど自由。

編集部山下記者、初めてのベリーダンスにトライ

そんな簡単にできるのであれば…ということで、ベリーダンスをやったことがないという編集部の山下記者も、取材の残り時間30分間で実際にレッスンを受けてみることに。

動きやすい服装に着替え、腰にはたくさんのコインがついたヒップスカーフを巻き付ける。腰を動かしたときに「シャンシャン」と音が鳴るため、より自分の体の動きを理解しやすいのだという。足は裸足。練習で用意するのはこれだけなので、非常に身軽だ。

ベリーダンス体験

ストレッチと基本的な動きをレクチャーし、そこから振り付けの指導に入る。本当にわずか30分の間で、1曲踊れるようになってしまった! これには山下記者もびっくり。想像以上に手軽で、しかもとても楽しかったと満足げ。中沢さんいわく、楽しく踊っているうちに、骨盤が整い、姿勢もすっと伸びて、お腹回りの贅肉も取れて、女性らしい体に変化していくのだとか。

ベリーダンス体験

女性が美しくなるためには「辛く大変な思いが必要」というイメージが強い。だが「露出度の高い衣装を人前で着て踊れるようになるには、どれだけ努力と時間が必要なのか」という心配は無用だ。踊りを楽しんでいるだけで自然と健康的な色気のある美しい体つきに変わり、さらに女性としての魅力に気がつき、心も自由に解放されていく。太古の昔から「豊かさ」に祈りを込めて踊られてきたベリーダンスには、そんな無限のパワーが秘められている。

ロータスダンスラボラトリー代表 中沢菜芳さん

松矢 英恵

松矢 英恵

飲食店や食に関するPR、ライティングを行うフリーランスPRプランナー。趣味はオーガニックな食、美容の追求とベリーダンス。

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