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September 14 2018 By 伊澤佑美(いざわゆみ)

丸の内“15丁目”に急げ! 9月20日まで都内でリアルイベントも。ラグビーW杯に向けて逆転のトライ?!

ラグビーワールドカップがいよいよ来年、2019年9月20日に日本で開幕する。

スポーツ史上最大のジャイアントキリング(番狂わせ)と称された「ラグビーワールドカップ2015」の日本 対 南アフリカを見て、ラグビーに魅了され、熱狂した日本人は間違いなく多かった。しかし、今なお、その熱を保っている人や、来年の大会開幕日を明確に記憶している人は、そう多くないかもしれない。

実際、昨年12月に大会組織委員会が行った全国調査における日本大会の認知度は、56.3%。

まさに、2015年の南アフリカ戦の最終盤、3点差で後塵を拝していた日本代表と同じ状況だ。明らかに、今は、負けている。

「まだまだ、これから。2019年の日本大会を成功に導くために、もっとできることはある」

日本大会の盛り上げという戦いを制すべく、同大会のスポンサーである三菱地所が、果敢にも動いた。

 

期間限定の“街”でバーチャルかつリアルに、ラグビーの魅力を知る

三菱地所は、9月13日、ラグビーを通じた新たな街づくりとして「丸の内15丁目PROJECT」を始動させた。

「丸の内15丁目PROJECT」の詳細を明かした、三菱地所の渡辺昌之氏

「丸の内15丁目PROJECT」の詳細を明かした、三菱地所の渡辺昌之氏

ラグビーは、迫力あるプレーにフォーカスされることが多いが、緻密な頭脳戦や「ノーサイド(ラグビーの試合終了を意味し、その瞬間、敵味方の区別をなくすこと。お互いの健闘を称えあう精神の代名詞)」に代表されるフェアプレー精神、人種が入り混じって構成する多様性に満ちたチームビルディングなど、さまざまな魅力がある。これらを、多角的な切り口で伝える体験型のプロジェクトが、「丸の内15丁目PROJECT」だ。実際の丸の内は3丁目までだが、ラグビーのチーム編成が15人であることから、15丁目と名付けられた。

同プロジェクトは、インターネット上に開設したバーチャルタウン「丸の内15丁目」での情報発信と、東京・丸の内のほか全国数カ所で展開するリアルイベントとの2本柱で、活動を展開する。

丸の内でのリアルイベントは、大会1年前を迎える9月13日から20日までの一週間が会期。ラグビーをテーマにした「美術館」「ビジネススクール」「映画館」が設けられ、さまざまな催し物が予定されている。

☆9月15日には、オールブラックスの名選手、ダン・カーター選手も来場!  9月20日までの丸の内で行われるイベントは、当日参加も可能。今すぐチェックしたい。詳細スケジュールはこちら → 「丸の内15丁目

バーチャルタウン「丸の内15丁目」

バーチャルタウン「丸の内15丁目」

 

ラグビーアートで、あの感動がよみがえる

プロジェクト始動日にお目見えしたのが「美術館」。丸ビル1階マルキューブを「美術館」に見立て、期間中、ラグビーアート展が開かれる。

目玉作品は、冒頭でも紹介した南アフリカ戦の最終盤、ラスト4分間の選手たちの走行データやパスの軌跡などを分析し、240枚(1枚/秒×4分)のポスターで表現した現代アート。ポスターの一枚一枚に、その瞬間の現象や心情も言葉で添えてあり、4分間のドラマをリアルに感じることができる。

ジャイアントキリングを起こしたラスト4分間の攻防の裏側がわかる

ジャイアントキリングを起こしたラスト4分間の攻防の裏側がわかる

この日マルキューブを通りがかり、同作品を目にしたという都内在住の中山大豪さんは、「2015年の南アフリカ戦をテレビで見ていた。あれを成し遂げた人にしかわからないことがわかるので、すごく面白い作品。ポスターの一枚一枚から、選手たちの自分たちの手で歴史を変えようという強い意志を感じられて、とてもカッコいい」と話した。

また、ラグビーの魅力をテーマにしたライブペインティングも行われており、作品が完成していくさまを間近で鑑賞することができる(15日まで。以降、会期中展示)。

東京芸術大学デザイン科3年の長谷川章宏さんによるライブペインティングのテーマは、ラグビーの静と動。「組み合った後の理性的かつ知性的な表情にひかれた。ラグビーの動的なフィジカルの美しさと、静的で知的なゲームメイクをするさまの二軸を表現したい」と話す。

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あの南アフリカ戦に感動したと話す長谷川さん。制作に当たり、試合を見返して、改めてその感動を味わったという。

あの南アフリカ戦に感動したと話す長谷川さん。制作に当たり、試合を見返して、改めてその感動を味わったという。

人物をテーマにすることが多いという好川翔太郎さんは、ラグビー雑誌ですっかり魅入られてしまったある選手の表情をアップで描く。

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これまで、ラグビーにあまり縁がなかったという好川さん。精悍な選手が多いと、その印象を語った。

これまで、ラグビーにあまり縁がなかったという好川さん。精悍な選手が多いと、その印象を語った。

 

スポンサーの狙いはどこに? ビジネスとラグビーの共通点

大会スポンサーとはいえ、これほどまでの多角的な取り組みは珍しい。三菱地所の狙いはどこにあるのか。

「スポーツ協賛は、注目度の高さという意味で良さがある。なぜ人やメディアがスポーツに注目するのかというと、それだけの価値があるから。なかでもラグビーは、競技そのものが、街づくりを担う三菱地所グループの理念と近い存在だ。15人が、それぞれの持ち場でどのような役割を果たし、どう一体となってゲームをつくっていくのか。これは、街づくりと同じだと感じている。企画や設計、製造や警備など、建物ができ、そこでお客様に笑顔で過ごしていただくまでには、さまざまな役割を担う大勢の人の協力がある。ラグビーのチームビルディングや、ゲームメイキングとの親和性を感じずにはいられない」

「丸の内15丁目PROJECT」を推進する三菱地所の渡辺昌之氏は、そう語る。

熱っぽく語った渡辺氏

熱っぽく語った渡辺氏

「このプロジェクトを通じて、まずは丸の内で面白そうなことをやっているとのぞいていただき、2019年のラグビーワールドカップ日本大会の存在に気付いてほしい。それによって、少しでもわくわくしたり、楽しみだなと感じていただき、元気になる人を増やしたい。それは、街づくりを担う企業としてビジネスの本質だと思う。だからこそ、ラグビーそのものを、もっと盛り上げたい」

開幕まであと1年。劣勢を打破する逆転トライを決められるか。三菱地所をはじめ、大会関係者の強い思い、熱き活動の真価が問われる。

(文/撮影・伊澤佑美)

伊澤佑美(いざわゆみ)

伊澤佑美(いざわゆみ)

PRプランナーであると共に、東京を拠点にライター・編集者として活動中。スポーツ取材から食レポ、旬ネタまで、幅広い分野の情報を発信している。フルマラソン4年目にして、サブ4を達成したファンランナー。 ※東洋経済オンラインでもコラム執筆中

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