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April 28 2021 By TheBORDERLESS

第28回パラスポーツメディアフォーラム開催 コロナ禍における東京2020大会へ向けた取り組みについて<視覚障害者柔道、ブラインドマラソン競技活動の現状や課題、選手生活などを報告>

「第28回パラスポーツメディアフォーラム~視覚障害者柔道、ブラインドマラソン~」(主催:電通パブリックリレーションズ)が4月19日(月)にオンラインで開催された。

同フォーラムは、公益財団法人日本障がい者スポーツ協会(JPSA)承認の下、パラスポーツ競技やパラアスリートに関してメディアの理解を促進し、取材環境を整備することを目的に2015年より開催。今回は「視覚障害者柔道」「ブラインドマラソン」を取り上げ、両競技の基礎知識をはじめ、コロナ禍における東京2020大会に向けた取り組み、強化、両競技の代表選手内定状況などを紹介。全国から約90人のパラリンピック・パラスポーツの担当記者が参加した。

登壇者として、日本視覚障害者柔道連盟からは樋口毅史理事(トレーナー)と男子73㎏級の永井崇匡選手の2人、そして日本ブラインドマラソン協会から強化担当の木之下仁JPC専任コーチが参加。両団体のこれまでの歴史や競技の基本的な説明、パラ競技ならではのルールなどについて説明した。

全員

樋口理事は連盟ビジョンとして、「すべての人が障害の有無に関わらず、組み合うことを通して世界中の人とつながれる社会」を紹介。視覚障害者柔道への理解を深め、障害者スポーツがこれまで以上に広がり、関わる全ての人々を取り巻く環境をより向上させ、誰もが住みやすい社会づくりにつなげていくことを目的に活動していると語った。そして連盟のミッションは、「視覚障害者柔道を日本に広めること。視覚障害者に対して、柔道の普及発展を促進する事業を行い、視覚障害者の社会参加と自立を図り、視覚障害者の人間形成に資すること」と力強く思いを述べた。

また普及活動上の課題の一つとして挙げたのは、全国の盲学校における柔道指導者不足。かつて5060人ほど参加者がいた視覚障害者による学生柔道大会も、近年は20人程度に減少。大会の存続も危ぶまれるため、競技人口増を目指し連盟が中心となって視覚障害者柔道の指導者講習会などに積極的に取り組んでいる。

樋口理事

永井選手は、大会延期となってからの影響についてアスリートの立場から説明した。コロナ禍当初は、柔道着を着用しての稽古時間が取れず苦労したが、昨年7月から練習を再開。その後はこれまで着手できなかった、各種の技を仕掛ける際の“動作改善に丁寧に取り組む時間に充てており、「本番までに思い通りに自分自身の体を動かせるようにしたい」と意気込みを語った。

永井選手

後半は日本ブラインドマラソン協会の木之下JPC専任コーチが登壇。

協会の目的として、「ブラインドマラソンおよびウオークの全国的な普及、発展のための事業を行い、視覚障害者の体力向上、並びに社会参加の促進を図るとともに、全国にブラインドマラソンの理解者・協力者を増やし、もってノーマライゼーション社会の実現に資すること」を紹介。

また前回リオ大会での所属選手たちの活躍に続き、東京2020に向けての選手強化事業として、既に出場権を確定している堀越信司選手、道下美里選手をはじめ有力選手が紹介された一方で、課題の一つとして選手の高齢化(最年長西島美保子選手は66歳)を挙げた。また選手のプロ化が進む一方で、伴走者であるガイドランナーはあくまでアマチュアのままであり、本来の仕事の合間を縫って伴走を務めるという「アマチュアがプロを支えて走る」とい現状がある点も紹介された。講演後は、参加した記者たちから熱心な質問が続いた。

木之下コーチ

<登壇者所属公式サイト>

・日本視覚障害者柔道連盟 https://judob.or.jp

・日本ブラインドマラソン協会 http://jbma.or.jp

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The BORDERLESS(ザ・ボーダレス)編集部です。

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