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December 18 2015 By 鈴木 理香子

言うなれば氷上のチア、シンクロナイズドスケーティングとは(前篇)

羽生結弦選手や浅田真央選手の活躍により盛り上がり続けるフィギュアスケート人気。

フィギュアスケートが“競技”として始まったのは1850年頃といわれている。

1892年に国際スケート連盟(ISU)がオランダで創立され、1896年に最初のフィギュアスケートの世界選手権が開催された。日本にフィギュアスケートが入ってきたのは1877年~1890年と言われていて、130年以上たった今、日本では世界で活躍する選手が次々と生まれるまでに成長した。

そんなフィギュアスケートと言えば1人で滑る“シングルスケーティング”をイメージする人が多いと思うが、大人数で滑る“シンクロナイズドスケーティング”という種目があることをご存じだろうか?シンクロナイズドスイミングのスケート版のような、氷上のチアリーディングというと想像しやすいかもしれない。

シンクロナイズドスケーティングの歴史

シンクロナイズドスケーティングは日本ではメジャーではないかもしれないが、世界選手権は2000年から今年にかけて15回も開催され欧米では盛んなスポーツの一つ。

始まりは今から65年ほど前の1950年代にプリシジョンスケーティングとして、アメリカでアイスホッケーの試合の合間に行われた“チアリーディング”のような団体競技と言われている。

1984年にはプリシジョンスケーティングとして 第1回 全米選手権大会が開催され、38チームが参加。

1988年には国際スケート連盟に正式種目として認められ、1999年に、プリシジョンスケーティングからシンクロナイズドスケーティングとなり、現在のシンクロナイズドスケーティングの強豪チームでもあるアメリカ、カナダ、スウェーデン、フィンランドを中心にシンクロ競技は発展していった。

そして、つい先日行われたフィギュアスケートのグランプリシリーズでシンクロナイズドスケーティングも大会に参加し世界に認知してもらおうと話題になっている。

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日本とシンクロナイズドスケーティングの歴史

日本に入ってきたのは今から30年前の1985年。

東京女子体育大学フィギュアスケート部、当時の大森芙美監督がプリシジョンスケーティングに出会い、感銘を受けて、日本シンクロの先駆けとなった「東京女子体育大学プリシジョンスケーティングチーム(現 東京シンクロ)」を発足。1987年に初めてアメリカ・レイクプラシッドの国際大会に参加した。「東京女子体育大学チーム」のコーチであった志尾佳津子氏が、シンクロ発展の為に、チームを増やすべく、新しく「神宮アイスメッセンジャーズ」を結成した。日本は、2000年から開催された、世界の強豪国が集まる世界選手権に出場している。国内では、8人から参加が出来るオープン大会への参加チームが、10チーム程あり、年々各地で、増加してきている。

チーム構成

国際スケート連盟の規定では20人1チームとされ、その内訳はレギュラーメンバー16人、補欠メンバー4人からなる。ただ、まだ日本では発展途上の種目でもあるゆえ、国内大会などでは国際大会が規定する人数に達しない場合が多く、ほとんどのチームが4人~10人前後で出場するのが実情。

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演技の採点

国際大会では、シングルスケートと同様にショートプログラムとフリースケーティングの総合得点で順位を決める。

審査のポイントは、要素の難易度(エレメンツスコア)と演技構成点(プログラムコンポーネンツ)があり、各要素(エレメンツ)を、チーム全員が一体感を保ちつつ、スピードに乗せて、様々なステップや動きを織り交ぜ、音楽やその演技のテーマを、優れた表現力と共に滑る事が出来ているかである。シングルと異なる大きな点は、16人それぞれの動きがいかにシンクロしているかを見なくてはならない。

具体的な要素(エレメンツ)であるフォーメーションは主に8つある。

  • ●サークル…全員で円の形を作る。回転方向や移動などでレベルがある。
  • ●ブロック…3列以上の箱型の形を作る。選手間の距離が一定であればあるほど美しい。
  • ●ライン…2列以下の列を作る。選手間の距離が一定であればあるほど美しい。
  • ●ホイール…中心点を軸に回転する動作。飛行機のプロペラをイメージすると分かりやすい。
  • ●インターセクト…選手と選手が間を通り抜ける動作。
  • ●リフト…少数グループに分かれてリフト人を持ち上げる。
  • ●ステップ…ステップを全員で滑る。
  • ●ムーブ・エレメンツ…少数グループに分かれてスパイラル、イーグル、イナ・バウアーを滑る。

その他にもシングル要素が入ったり、ペア要素が入ったりするものもあり、このようなフォーメーションを曲に合わせ、演技のどの部分に持ってくるかでチームカラーを表現していく。

見る人にとっては迫力のある演技であり、選手にとっては一体感が魅力の競技はこうしてできあがっていく。

鈴木 理香子

鈴木 理香子 Twitter Blog

●2007年~青森朝日放送アナウンサー ●2012年~中京テレビアナウンサー (アイスショー「The ICE 」実況) ●2015年~セントフォース所属 フジテレビ ホウドウキョク キャスター 趣味はフィギュアスケート ラーメン食べ歩き

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